決定! カメラグランプリ2024

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■概要

カメラグランプリは、写真・カメラ専門の雑誌・Web 媒体の担当者の集まりであるカメラ記者クラブ(1963年9月発足、2024年4月現在7媒体が加盟、代表幹事 柴田 誠) が主催し、カメラグランプリ実行委員会(実行委員長 永原耕治)の運営のもと、選考委員を組織し、2023年4月1日〜2024年3月31日に発売された製品から各賞を選考しています。

カメラグランプリ「大賞」は、期間内に新発売されたスチルカメラの中から、最も優れたカメラ1機種を選び表彰するものです。また、日本国内で新発売された交換レンズの中から最も優れた1本を選ぶ「レンズ賞」、一般ユーザーがWeb上の専用サイトから投票する「あなたが選ぶベストカメラ賞」「あなたが選ぶベストレンズ賞」(投票期間:2024年2月22日〜4月8日)、カメラ記者クラブ会員が「大賞」「レンズ賞」を受賞した製品を除くすべてのカメラと写真製品・機材を対象に、大衆性、話題性、先進性に特に優れた製品を選ぶ「カメラ記者クラブ賞」の合計5つの賞を設けています。

選考委員は、カメラ記者クラブの会員をはじめ、加盟雑誌の編集長(もしくは代表者)、 カメラグランプリ実行委員が委託した外部選考委員、特別選考委員(学識経験者、カメラメカニズムライター、写真家、写真関連団体の代表等)、および特別会員のTIPA(The Technical Image Press Association:欧州を中心とした媒体およびカメラ記者クラブが加盟する写真・映像雑誌の団体)で構成され、今年は総勢47名が選考にあたりました。各賞の選考理由は、選考委員の投票理由をもとにカメラグランプリ実行委員会でまとめました。

カメラグランプリ2024の各選考委員の投票内容はこちら→大賞レンズ賞

■詳細
カメラグランプリ2024 大賞
α9 Ⅲ (ソニー)


選考理由
これまで理想とされてきたグローバルシャッター方式をいち早く採用したミラーレスカメラ*1。画面内の全画素を同時に露光できるようになったことで、従来の電子シャッター撮影で発生していた動体の歪みを排除。決定的な瞬間を捉えるスポーツや野生動物の撮影に最適な1台として多くの票が集まった。フラッシュ撮影も1/80,000秒まで全速同調可能*2となったほか、同社初のプリ撮影にも対応。写真表現の可能性を広げる技術的革新であり、今後の普及機クラスへの展開を期待する声もあった。加えて、従来機種からの大型化を最小限に抑えつつ細部形状をリファインし、道具としての使いやすさに手が加えられた点も評価が高かった。

*1 レンズ交換式デジタルカメラとして。2023年11月発表時点。ソニー調べ。
*2 Ver.2.00以降のファームウェアにて、連続撮影時もシャッタースピードの上限が1/80000秒までになった。F値が1.8より明るい設定で撮影すると、シャッタースピードが上限1/16000秒になる。高分解シャッター機能使用時、レンズ未装着時はシャッタースピードは1/80000秒にならない。

カメラグランプリ2024 レンズ賞
NIKKOR Z 135mm f/1.8 S Plena(ニコン)


選考理由
画面周辺部まで口径食を感じさせない丸ボケを保った描写を「Plena」(プレナ)という固有名称で表現。ボケの美しさだけでなく、ピント面のシャープさと立体感も併せ持つ点が、多くの選考委員に評価された。Plenaは「空間が満たされている」という意味のラテン語Plenumに由来するが、この描写特性をデジタル補正に頼らず実現した設計者の哲学やこだわり、ファインダーを覗いただけで感動したという撮影体験から、“心まで満たされた”とのコメントも寄せられた。

カメラグランプリ2024 あなたが選ぶベストカメラ賞
α9 Ⅲ (ソニー)


投票理由(一部抜粋/編集)
・ワクワクさせてくれるカメラ
・ゲームチェンジャーとなったカメラ
・世界初のグローバルシャッター搭載ミラーレス機で新しい歴史を作ったカメラ
・フラッシュ同調速が、もはや異次元レベル
・グローバルシャッターによる歪みのない画像、秒間120コマ、全シャッター速度に同調するフラッシュ。今まで不可能だったものが撮影できる
・ハイスピードで動くモノに追従が画期的だったから
・他社製品の追随を許さない驚異の開発力
・世界に誇れるカメラである
・グローバルシャッター初搭載という先進性に期待します。早く普及帯の製品にも搭載してほしい
・カメラの次の世界を切り拓いた
・プロ野球撮影が趣味なので、メカシャッターから開放される世界を体験してみたい…
・グローバルシャッターをいち早く民生品に取り入れたこと。その割に価格が極端に高額になっていないことも評価に値すると考えます
・ミラーレスの新たな時代に入った画期的なカメラ
・従来のカメラとは全く異なるシャッター形式を取り入れ、写真の未来を変革する機種となると思ったから

カメラグランプリ2024 あなたが選ぶベストレンズ賞
NIKKOR Z 135mm f/1.8 S Plena (ニコン)


投票理由(一部抜粋/編集)
・圧倒的、玉ボケが美しい
・周辺部までも完全な丸ボケが実現されている
・メーカーの担当者(技術者)が、とことん描写とボケに拘って作ったことが伝わる
・並ぶものの無い描写力
・質感もよくこのレンズが生み出す美しい色、美しいボケは他社の同じ規格のレンズと比較しても1番素晴らしい表現力だと思います
・高い光学性能を盛り込んだレンズ。開放での口径食の少なさ、色収差の少なさなどの光学性能の高さはグランプリにふさわしい
・他のレンズメーカー製の135mm単焦点レンズと一線を画す玉ボケの綺麗さがある
・Plenaという名前が良い
・使ってみて、ただただ驚いた
・玉ぼけの美しさが際立っている。このレンズを使いたいのでミラーレスに変える気になった
・写真を撮った時に、腕が上がったように感じさせる優れものレンズだから

カメラグランプリ2024 カメラ記者クラブ賞
【企画賞】INSTAX Pal (富士フイルム)


選考理由
INSTAX“チェキ”シリーズで最小となる手のひらサイズのデジタルカメラ。別売のスマホプリンターなどと接続してチェキプリントにできるだけでなく、スマホアプリとの連携により、チェキプリント風のフレーム付き画像をSNSにシェアしたり、リモート撮影やオリジナルシャッター音の設定も可能。1万円台という手頃な価格で、若者を中心とした新規層に写真の新しい楽しみ方をアピールする斬新なパッケージングを評価した。

【企画賞】Osmo Pocket 3 (DJI)


選考理由
定番のジンバル一体型カメラが1インチセンサーを搭載。片手で撮れる使いやすさをキープしながら、1/1.7型センサーの従来モデルより画質が向上。さらに高品位な4K動画を撮れるようになった。カメラバッグの隅に入れて持ち歩けるコンパクトさ、専用ワイヤレスマイクをセットにしても10万円を切る価格は、動画撮影をより多くの人にとって身近なものにすると評価した。

【技術賞】Z 8の「オートキャプチャー機能」 (ニコン)


選考理由
ニコンZ 8(同Z 9 *3)のファームウェアアップデートで搭載された「オートキャプチャー」。AIによる被写体検出機能や、距離・動作検知を掛け合わせることで、カメラが自動でシャッターを切るという新しい撮影体験を提供する。従来のプリキャプチャ―機能と合わせて使うこともできるなど、設定した条件を満たすことで自動でシャッターが切れるので撮り逃しもなく、写真家が思い描いた瞬間を捉えることができる。撮影者がカメラから離れられることで野生動物にプレッシャーを与えずに撮影できるなど、これまでは特殊なシステムを組み上げる必要があった撮影を手軽に行えるようになった点を評価。
*3 Z 9には2023年6月のファームウェアアップデートで搭載。

【功労賞】ラムダ


選考理由
自らも山岳写真家である佐久間博社長が、“山と写真を知り尽くした安全設計”を掲げて1982年に創業。誠実な物作りで質実剛健なラムダのカメラザックは、多くのプロ写真家をはじめ山岳・風景写真愛好家を中心に熱烈に支持され、その撮影をサポートした。2023年8月末の終業まで、40年の長きにわたり続けてきたそのカメラザック製作活動に対して。

■カメラグランプリマークについて


この画像ファイルは、カメラ記者クラブの活動およびカメラグランプリに関する報道・解説を目的とした出版物およびWebページでのみご使用いただけます。それ以外の目的への使用(各種カタログや製品の化粧箱、展示会展示、店頭POP、PR用店頭ビデオ、広告原稿など)については、お問い合わせください。



「カメラグランプリマーク使用のガイドライン」
:指定の色や配色を変えないこと。モノクロインクのみ使用した印刷に限り、モノクロ配色も可能です。
大きさ:最低でも横幅8mm以上で使用してください。
禁止事項:縦横比を変える、マークの一部だけを使用する、マークにほかの要素を重ねる・足すなど。

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